消防士の救急はただの運び屋?病院までの無料タクシー?

最近Twitterでよく見かけるのが「救急隊はただの運び屋」と揶揄されるツイートですね。

 

今回は、消防士はただの運び屋、無料タクシーだという声に対して、救急隊員の自分なりの考えを記事にしました。

 

結論からいうと、

ただの運び屋にならないためには
常に傷病者がどの病態で痛がっていてどの病院がいいか考えて活動する

ということです。

とはいうものの、少し感情的になるかもしれません。

消防の救急はただの運び屋で無料タクシーという意見について

消防の救急はただの運び屋で無料タクシーという意見

Twitterを見る限り、運び屋ってのは研修医さん?が言ってたかな。

それでその人がどうこうというのを言いたいのではくてですね

まぁ先生たちはすごいですよ本当に。

 

医学部医学科に入るまで猛勉強→在学中猛勉強→国家試験→医者になっても猛勉強→辞めるまでずっと勉強

お医者さんってこんな感じですよね。違うって人がいたら教えてください。

 

自分の知る限り、人を救いたい!っておっしゃっている医師はこんな感じだと思っています。

 

実際に自分も人を最終的に苦痛から解放するのは医者だと思っています。

一時期は自分たち消防には人は救えないと思っていました。

消防は人を救うことはできない消防士になってみて分かった

この記事でも書いていますが、医者の管理下まで繋ぐこと自体が人を救う術となっているので、医者と繋がっていれば我々消防も人を救っていると胸を張っていいんだなと思っています。

 

医者からしたら消防なんてって思っている人もいるでしょう。

 

自分の考え方を先に言うと先日ツイートした通りです。

 

実際に先生の家族が急病になったら消防に頼らないのか?

 

実際に医者の家族が急病で動けなくなって自分しかいないという場面で、消防を頼らないのかどうか?という部分ですね。

体重も軽くて抱えられるぐらいの方だったら連れていくかもしれませんが…

仮に脳疾患の疑いがあったら?

嘔吐などしていたら?

CPAだったら?

 

先生が一人で脳疾患疑いの人を刺激を少なく病院まで連れていけるでしょうか?

嘔吐している人を何回も体位変換させるでしょうか?

どの症例も適切な体位管理が一人でできるでしょうか?

CPAだったら?

気管挿管の道具を持っていれば挿管はできるかもしれませんが(法律は分かりません。医者ってどこでも挿管できるんですよね?)、有効な胸骨圧迫を続けられるでしょうか?

 

お医者さんが勉強していて、すごいというのは分かる(どれぐらい血のにじむ努力しているかは知らんけど)分かります。

でも偉い訳ではないよね。

 

お互い医療従事者で、それぞれの役割があって傷病者を最終的に苦痛から解放できている。

 

その過程すら否定するのは間違っているのでは?と思います。

 

救急車を要請すればただの運び屋かどうか分かると思う

 

もう一つ言えるのは、救急要請してみたら分かりますが、我々の接遇を肌で体験したら運んでいるだけとは言えないはずです。

一部、クソみたいな救急隊員がいることは申し訳ないと思っています。

 

特に救急救命士の待遇は素晴らしいと思います。

 

誰であろうと、どんな軽症であろうと傷病者にとってベストの病院選択をしようと毎回全力です。

 

ただの運び屋なら、救急車に乗せて何もせずに速攻で運ぶのみですよ。

 

どう思おうが勝手ですが、我々は傷病者の苦痛を取り除く過程の中の一員ですからプライドを持ってやらせてもらっています。

 

おそらく運び屋と言った医者もそうは思っていないはず

 

自分の勝手な妄想ですが、消防はただの運び屋ってツイートしてしまったお医者さんは、本当に消防はただの運び屋とは思っていないのでは?と感じています。

 

我々も医者がいないとどうしようもないし、医者も消防がいないとどうしようもないと思います。

 

そして我々は通報してくれる市民の方々がいないとどうしようもないんですがこの話はここでは割愛させて頂きます。いつもご協力ありがとうございます。

 

集団災害なんてまさに、どうしようもないのでは?

じゃあ医者が全部トリアージしますか?

そういうわけにはいかないでしょう。

 

その方も分かってはいると思いますが、まだ心に少し幼い部分があったのかもしれませんね。

 

 

消防がただの運び屋にならないためには

消防がただの運び屋にならないためには

救急隊になってからたくさんの勉強と訓練をしてきて救命士になりたいなという思いもありました。

 

救急業務をやっている中で、ただの運び屋になっている隊員もいるなぁと感じるときもあります。

 

特に田舎の方だと救急隊が3人とも救命士ということはほぼあり得なくて、1人救命士、2人が救急科卒の一般隊員となります。

 

この一般隊員にただの運び屋をしている人がいるなと思います。

 

機械化しているというか、症例1つに対して特に考えずに動いている人はただの運び屋だと思います。

 

自分は頭の中は毎回隊長として出場しています。

この病態を疑って、この病態は否定できるからこっちの病院だなって感じです。

 

もちろん活動は隊員としてベストを尽くしますが、傷病者のことを考えて活動できないと、ただの運び屋です。

 

特に考えず、救命士に言われた通りにやるなら誰でもできます。何なら力のある高校生のほうがいいかもですね。

 

意識高いねとかは何とでも言ってくれ、我々はあくまでプロですから。

給料貰っている以上、相応の内容でないといけないと思います。

 

消防がただの運び屋にならないためには

ただの運び屋にならないためには
常に傷病者がどの病態で痛がっていてどの病院がいいか考えて活動する

 

ことだと思います。

常に隊長の頭でいろってことです。

 

常に頭の中が隊長だとスキルアップも早くなる

 

これは実体験なんですが、自分も病態をこれだろうな、この病院がいいんじゃないかな?と答えを持っておいて、帰り道に救命士と答え合わせをするといいです。

外傷とかに関わらず、観察ができないかもしれませんが救命士や隊長がやっている観察をみつつ考察するのがおすすめです。

答え合わせをしていくと、どんどん知識が身に付きます。

 

さらに時間があるときに帰ってきてから救命士テキストで復習すると知識定着率が非常に早くなります。

都会で1日10件ほどあるところは別ですが、1件1件すごく記憶に残るんですよね。

 

前、あの集落のあの人と似た症状だな…とか。

 

腹痛のときは必ず聴取することはこれだなとか、腰痛のときはレッドフラッグサインにがあるからちゃんと観察しないと…とか

 

出せばいくらでも出てきますが、ただ単に出場して返ってくるのではなく、その1件で何かしら知識を定着させたり、復習をしたりできれば、ただの運び屋ではないですよね。

 

しかも、これを繰り返すと、救命士にできるようになってきたねって言われるようになります。(最初のレベルが低すぎたかもしれない…)

まぁ面白いですね、こうなってくると。

さらにプラスな面があって、試されることもなくなってきます。

 

知識が定着してきて試されても答えだすと先輩たちもカウンターが怖くてあまり聞いてこなくなるんですよね。

特に若手の20代の人にはおすすめです。

 

なぜ医者に運び屋なんて言われるのか?

なぜお医者さまに消防はただの運び屋だって言われる始末かというと、年配の方々の救急に対する理解がなさすぎるからです。

 

信じられないかもしれませんが、自分の消防では

「おれは救急のこと知らないから」

って平気で言う幹部がいます。

 

こういう人に限って自分の得意な操法とか警防関係でマウント取ってきます。

 

それはいいとして、幹部クラスの人が救急を知ろうとしないから医者にバカにされるんです。

 

他の消防を見ていると、幹部の人も一生懸命勉強会に参加したりなど前向きな姿勢が見られますが、うちのような田舎の閉鎖的な消防だと姿勢すらないです。

 

全部、直近の救命士に投げています。

救急係長とかは大変だろうなと思います。

 

多かれ少なかれ、他の消防でもこういった幹部の人はいらっしゃるのではないでしょうか?

 

こういうところから医者にただの運び屋なんだってバカにされるのだと思います。

 

ある意味、このことを言った医者の意見は的を得ているかもしれません。

 

幹部クラスの救急への理解の低さを言っているのであれば正論かなって思います。

 

消防の救急はただの運び屋で無料タクシーという意見についてまとめ

 

ただの運び屋にならないためには
常に傷病者がどの病態で痛がっていてどの病院がいいか考えて活動する

これからは、自然災害と救急と予防の山となっていくと思います。

それに対応するには、やはり組織としてレベルアップをするべきではないかなと。

 

ICすら知らない幹部クラスの人もいますし…(インターチェンジでごまかしてんじゃないよ…)

 

組織全体で良くなっていくことを願います。

2 COMMENTS

空飯

>>「おれは救急のこと知らないから」

って平気で言う幹部がいます。

こういう人に限って自分の得意な操法とか警防関係でマウント取ってきます。

あるあるですね。
うちの田舎消防も同じです。

ここら辺のシステムの改善が消防の急務ですが、公務員環境のためなかなか改善できませんね。

ですから私は若い人たちを育てることに注力することにしました。

それも組織の中だけではなく、日本全国にインターネットを使って良い救急隊を育成したいと考えました。

この記事も全国の消防士の為になる良記事だと思います。

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wavy

年功序列がいかに悪い方向に行っているか実感するときだと思います。

素晴らしいですね!

空飯さんのような幹部が増えることを願っています。

自分も頑張りますね!

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